一端である

日本人が「もののあはれ」という感傷を持つのに対し、韓国人は「恨(はん)」という感傷を持つという。
「恨」は恨みという意味ではない。

「もしもあの時、あのようであったならば」といった後悔の感情に近いものであるようだ。
もしかしたら英語の「仮 定法」の意味合いと同じかもしれない。たとえば「Without」を文頭の副詞句に用いて、「仮定法」を作る場合、,「もし~がなければ、・・・であった だろうに(悲しい、残念である。)」という意味の文章になるからだ。「悲しい、残念である。」というのは文章に直接、含まれていなくとも、文意としては含 まれている場合が多いのである。
だから「日本の『植民地支配』が無ければ、子供の背を伸ばす薔薇色の未来があったであろう」という発想も出てくる。文化的には、その「恨」が韓国人を突き動かして いるのかもしれない。結局のところ、「恨」が日韓関係の齟齬が生まれる根本原因かもしれない。これを理解し、前提としなければ日韓の対話が成り立たないわ けだ。
しかし、一方で「恨」にはキリがない感情であろう。過ぎ去ってしまった時代の事をいつもでも引きずることにもなるからだ。